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Tuning |
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現在までに携わってきた主なピアニスト → works Tuning |
ピアノのメンテナンスと調律について | ||||
ピアノは、 温度と湿度により変化します。日本のように湿度の高い国では、特にアクシ ョン内部に於けるトラブルは起こり易くなります。 また、 冷房や暖房による温度差でピアノ弦も変化が起き、音程に微妙な変化が現れ、調 整が必要となります。 もちろん 使用される頻度や置かれている場所の状況により多少の違いは生まれますが、家 庭でご使用になれていますピアノでも、 最低年1回〜2回の調律をお薦めいたします。 同時に定期的な調律をなさいますと、 アクション内部の微調整はその都度に行いますの 大きなトラブルを防止する事も可能となります。 もちろん、 断線などご使用時に突発的に起こります事は、 その都度にすぐにお治しくださ い。 コンサートでは、 その都度の調律が必要となリます。 これは、 どのコンサートでも同じ 事です。 |
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新築のコンサートホールやマンション に収められた新品のピアノについて |
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新築されて、まだ完全に乾燥し切っていないコンサートホールやマンションが、新品の ピアノを購入し、もし適切な管理を知らないまま放置していたなら、たちまち湿気のため に楽器がだめになってしまうことが考えられます。 そしてそれは実際に少なからず起こっています。 築後数年以上を経たコンサートホールやマンションで、ほとんど建物が乾燥している場 合でも、ピアノのまわりの空気の温度と湿度は刻々と変化し、ピアノに影響を与えている のですから、とりわけ新築のコンサートホールやマンションでは、注意が必要です。 |
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ピアノ庫・部屋の空調管理の重要性について | ||||
多くの楽器と同様に、ピアノは温度と湿度の変化に敏感な楽器です。 コンサートホールでは、ピアノは使用されていな時は通常ピアノ庫に収納されていますが このピアノ庫の温度と湿度の変化は、建物自体に残っている湿度と深い関係があり、ピア ノ庫に入れているからと安心していると、やはり楽器をだめにすることも有り得ます。 ですからピアノ庫には適切な空調管理を施さなければなりません。 これはピアノを常に良い状態に保ち、より長持ちさせるための絶対必要条件です。 これはマンションに置かれたピアノでも同じです。 |
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新品のピアノに対する弾き込みについて | ||||
新しく購入したばかりのピアノには、注意しなければならない点がいくつか挙げられ ますが、第一に新品のピアノはベストな状態にはないということです。 例えば、おろしたての靴がしっくりと足に馴染まないとか、新車が運転操作に敏感に反 応してくれないといったことにも通じると思うのですが、ピアノも新品の時は、まだ本来 の音や響きを出せる状態になく、 鍵盤その先につながっているアクションの動きも反応 が鈍い状態です。 それを実際のコンサートで使えるようなベストな状態にしてやるには、前もって適度な弾 き込みを行い、それに対応させた調律や調整を行って、ピアノの安定度を高めてゆくこと が必要です。ただし弾き込みと言っても、何でも良いからピアノを弾いてやれば良いとい うものでもありません。 楽器は、演奏者が作る音や響きを肥やしにしながら自分の音や響き具合を形成してゆく ので、ピアノの場合も、弾き込みの時から美しい音と響きを吸収させてやることが重要だ と考えられます。 暴力的で荒々しい音ばかりで弾き込みを続けていれば、そのピアノは繊細で美しい音を出 すことが難しい楽器になってしまいます。 楽器に美しい音と響きを覚え込ませるために、新品のピアノの弾き込みをしてもらうの は、そうした美しい音と響きを持ったピアニストであって欲しいと思います。 |
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ピアノの弾き込み及び調律の回数について | ||||
新品のピアノでは、少なくとも週1回程度の内容のある弾き込みが必要と言えるでしょ う。 それほどピアノの使用頻度が高くない場合は、それに準じる程度の弾き込みをすることが 望ましいと思います。 その間、ただ弾き込むだけでなくもちろん2ヶ月に1回程度の調律・調整をしてやるこ とも大切です。 ピアニストと調律師が連携して、生硬な新品のピアノを、美しい音と敏感な反応力を持 った絶好調のピアノに調教してゆくというわけです。 これを、最低1年から1年半ほど続けることで、ピアノを高度に安定した状態で、維持で きる基盤を作り上げることができます。 もちろん、コンサートにおけるピアノの使用頻度が高くなり、その都度適切に調律が行 われるようになれば弾き込みとそれに伴う調律は必要なくなると思います。 一般の家庭では年に1〜2回の調律が必要になります。 |
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